理学療法士にオススメの整形専門書!運動器の「なぜ」がわかる臨床解剖学-工藤慎太郎-

おすすめ著書

運動器疾患に対して不安を感じていませんか?

新年度は新卒理学療法士の入職、異動や班編成により、新しく整形などの運動器疾患を担当するセラピストが増えてくる時期です。

今回は、工藤慎太郎先生の著書【運動器疾患の「なぜ?」がわかる臨床解剖学】について、現役理学療法士のけいが解説します。

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運動器とは

そもそも、運動器とはなんでしょうか。

公益社団法人日本リハビリテーション医学会では、以下のように定義されています。

運動器とは、“動く”ことに関わる骨、筋肉、関節、神経などの総称

引用:公益社団法人 日本リハビリテーション医学会

いわゆる整形疾患で多い怪我や骨折が関与する筋骨格系であったり、末梢神経を中心とした神経症状のことをいいます。

運動器の対象疾患

運動器疾患の患者に対しては、セラピストは運動器リハビリテーション料を算定します。

そもそも、運動器の対象疾患を知っているでしょうか。

厚生労働省が定める運動器の対象疾患を説明します。

上・下肢の複合損傷、脊椎損傷による四肢麻痺その他の急性発症した運動器疾患又はその手術後の患者

関節の変性疾患、関節の炎症性疾患その他の慢性の運動器疾患により、一定程度以上の運動機能及び日常生活能力の低下を来している患者

引用:厚生労働省 特掲診療料の施設基準等の一部を改正する件

別表第九の六 運動器リハビリテーション料の対象患者

運動器疾患は急性期から慢性期まで幅広く患者が存在します。

私は急性期病院に勤務していますが、他科で入院する患者でも運動器疾患の症状をもつ患者は多いです。

入院中によく聞く患者の主訴を挙げます。

・腰痛

・肩痛

・筋力、筋持久力の低下(廃用)

例えば、大動脈解離により臥床傾向の患者では、腰痛により離床制限をきたします。

他にも、入院前より変形性膝関節症による疼痛を有していた患者では、不動による筋力低下から関節の不安定性が増加し、リハビリに消極的になってしまうことも。

このように、整形を対象とした職場や病棟に勤務していなくても、運動器疾患に対応するスキルは身につけておかなければなりません。

著書の紹介

著書は症例提示、解剖学的アプローチ、解説といった構造になっており、上肢・脊椎・下肢と幅広く運動器疾患について学ぶことができます。

編著は工藤慎太郎先生が務めており、他にも多くの先生が執筆されているため、多角的な視点から臨床推論に臨むことが可能です。

著書の目次より、どのような内容を学習できるのか紹介していきます。

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肩関節疾患

肩関節疾患では、以下の項目が執筆されています。

・胸郭出口症候群(工藤慎太郎)

・腱板損傷(工藤慎太郎)

・肩関節不安定症(颯田季央)

・肩関節周囲炎(颯田季央)

肩関節疾患を扱うセラピストにはおすすめです。

肘関節疾患

肘関節疾患では、以下の項目が執筆されています。

・上腕骨外側顆骨折(工藤慎太郎)

・野球肘(工藤慎太郎)

・上腕骨外側上顆炎(工藤慎太郎)

・橈骨遠位端骨折(森田竜治)

肘関節疾患を扱うセラピストにはおすすめです。

脊椎疾患

脊椎疾患では、以下の項目が執筆されています。

・脊椎圧迫骨折(川村和之)

脊椎疾患を扱うセラピストにはおすすめです。

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股関節疾患

股関節疾患では、以下の項目が執筆されています。

・大腿骨頸部骨折(颯田季央・工藤慎太郎)

・変形性股関節症(工藤慎太郎)

股関節疾患を扱うセラピストにはおすすめです。

膝関節疾患

膝関節疾患では、以下の項目が執筆されています。

・後十字靭帯損傷(工藤慎太郎)

・腸脛靭帯炎(工藤慎太郎)

・半月板損傷(工藤慎太郎)

・前十字靭帯損傷、内側側副靭帯損傷(工藤慎太郎)

・変形性膝関節症(森田竜治)

膝関節疾患を扱うセラピストにはおすすめです。

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足関節疾患

足関節疾患では、以下の項目が執筆されています。

・前距腓靭帯損傷(工藤慎太郎)

・足底腱膜炎(工藤慎太郎)

・外反母趾(工藤慎太郎)

・足根管症候群(工藤慎太郎)

足関節疾患を扱うセラピストにはおすすめです。

工藤慎太郎先生とは

森ノ宮医療大学

編著の工藤慎太郎先生とは、いったいどのような人なのでしょうか。

工藤慎太郎先生は、大阪市の森ノ宮医療大学理学療法学科の准教授です。

・研究領域

足部のバイオメカニクス、運動器疾患の応用解剖学、客観的動作分析に基づく運動療法の開発

・資格

2003年 理学療法士免許取得

2012年 O.G.I.G(Observational Gait Instructor Group) Advanced class修了

2014年 基礎系専門理学療法士 取得

引用:森ノ宮医療大学 教員インタビュー

基礎理学療法学を専門とし、バイオメカニクスや解剖学を織り込みながら研究活動をしています。

数々の講演や著書の出版により、多くのセラピストの悩みを解決しているスペシャリストです。

著書の評判

【運動器疾患の「なぜ?」がわかる臨床解剖学】の評判はどうなのでしょうか。

Amazonのレビューから調査しました。

高評価のレビュー

著書の評価が高いレビューについてまとめました。

外傷に苦手意識があるので、大変勉強になります。

症状が細かく説明されていてわかりやすい。

投稿者:匿名

解剖学と外傷パターンが症例別に掲載されており理解が早いです。臨床で十分に役立つと思います。

投稿者:柔整龍

整形外科に勤務していますが,この本に載っている疾患はどれも多くみるものばかりです.

また,老人に多い骨折やスポーツでよくみる野球肘や腱板損傷などもしっかりと書かれているので,毎日本を開いて勉強しています.

そして何より解剖図が,細かく書かれていて,とてもイメージしやすく分かりやすいです!

各項目に載っている疾患メモや整形外科テストなど,この1冊で各疾患の病態,評価がかなり網羅出来ると思います!

投稿者:マングローブ

全体のカスタマーレビューでは、星5つ中で4.3とかなり高評価でした。

特に、次の意見が多かったです。

・詳細な説明

・臨床に役立つ

・解剖図によるイメージ化

多くの臨床に向き合ってきた工藤慎太郎先生だからこそ、現場のセラピストの疑問を解消することができます。

活字ばかりではなく、図やイラストによる視覚的な情報によりイメージ化しやすいことも本書の特徴ですね。

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低評価のレビュー

著書の評価が高いレビューについてまとめました。

身内の怪我のときに役に立ちました。奥深くまで書かれているので、本当に専門書です。ちょっと難しい部分もあるかな

投稿者:たのすけ

想像以上に専門的(すぎ)でした。

素人レベルの私にはぼぼ理解できず・・・(泣)

投稿者:のり

それなりの完成度であり、分かりやすい本だと思います。

ただ、頭頚部は入れていただきたかった。

投稿者:neurolo

低評価のレビューには、次の意見が多かったです。

・内容が難しい

・幅広いが網羅しきれてはいない

・事実と推測が混合している

工藤慎太郎先生は研究にも力を入れており、研究報告から多くの知見を開示しています。

医療では原因が明確でないものも多く、推測にとどまってしまう場合があるため、解釈に悩んでしまうのでしょう。

しかし、圧倒的に高評価が多く、運動器疾患に対するセラピストの手助けになることは間違いありません。

基礎から評価や臨床推論を学びたい人は、以下の著書をおすすめします。

こんな人にオススメ

整形を中心とした運動器疾患を担当するセラピストにはおすすめです。

・クリニックなどの整形外来

・周術期の運動器疾患病棟

上記職場に配属されているセラピストは特に役立つでしょう。

しかし、病院に勤務していると先述した通り、他科で入院した患者も運動器疾患の問題を抱えていることがあります。

どの患者でも運動器疾患の対象になりうるため、対応するスキルが必要

新年度では班編成や異動によって新しい環境で働くことになるセラピストもいるでしょう。

また、認定・専門理学療法士など新生涯学習制度が導入される予定であり、より専門的な知識が必要になります。

ぜひ、運動器疾患への対策として参考にしてみてはいかがでしょうか。

まとめ:運動器疾患の「なぜ?」がわかる臨床解剖学

今回は、著書【運動器疾患の「なぜ?」がわかる臨床解剖学】について紹介しました。

運動器疾患は年々増加しており、対応できるセラピストが求められています。

今後は新生涯学習制度も導入されるので、今いちど運動器疾患について学びましょう。

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