心不全患者の病態や検査について学んでいると、心胸郭比という言葉を目にしませんか。
実は心不全の病態把握で非常に重要な項目になります。
今回は、心胸郭比について解説していきます。
この記事を読んでわかること
- 心胸郭比の定義・基準値・計算方法
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心胸郭比とは
心胸郭比は略語でCTRと表記され、そのままシーティーアールと読みます。
胸郭横径に対する心臓の比率を表す指標であり、心拡大を評価することができます。
また、透析患者の基準体重(ドライウェイト)を適正に維持するための評価でもあり、治療効果を判定するうえでは知っておく必要があります。
それでは、心胸郭比はどのように評価したら良いのでしょうか。
心胸郭比の検査
心胸郭比は胸部レントゲン(X線)正面画像から確認することができます。
心不全患者や透析患者は、定期的に画像撮影をして比較をすることで患者の状態を把握します。
胸部レントゲン画像は肺の所見だけでなく、さまざまな情報を得ることができます。
心胸郭比の求め方と基準値
心胸郭比は求め方さえ知っておけば誰でも算出することが可能です。
要は胸郭に対して心臓がどれほどの大きさなのかを百分率で表したものになります。
さて、算出方法が分かったところで心胸郭比の基準値はどれほどなのでしょうか。
つまり50%(半分)以上であれば心拡大と判断し、心不全症状の確認やドライウェイトの調整が必要になります。
第一に心不全が疑われますので、症状の確認だけでなく超音波(エコー)検査などの精査を受けましょう。
心胸郭比と心不全
心不全による体うっ血が原因で心拡大を呈している患者には、まずは利尿剤による水引きをします。
定期的な胸部レントゲン画像は胸水や心胸郭比を評価することができるため、心拡大が減少していれば治療が奏功していると判断します。
医師だけでなくコメディカルも患者把握のために画像評価はするべきだと私は考えます。
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まとめ
心不全の病態把握の指標となる心胸郭比について解説しました。
こういった評価は医師だけでなくコメディカルも積極的におこなう必要があり、特にセラピストは患者状態を把握しなければいけません。
特に急性期の心不全患者を担当した場合にはチェックするようにしてください。
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